ドラマ

自分の人生は助演ではなく、主人公を!
ドラマ「彼女はキレイだった」

2018-07-03

最初このドラマのタイトルを見たとき、なんてタイトルだー!と思いました。だってキレイ「だった」って過去形なんだもの‥。そんな気になるタイトル「彼女はキレイだった」に惹かれて見始めてみたのですが、なるほど、そういうことね!と制作者側の意図に納得。魅力的なキャラクターと絶妙なキャスティング、そしてそれぞれのキャラクターにぴったりのファッションの数々に、最後まで楽しく見ることができました。

 

子どもの頃優等生で美人でお嬢様だった主人公のヘンジと、太っちょでいじめられっこだったソンジュンは親友であり両思いだった。物語は15年後大人になった二人が久しぶりに再会するところからスタートするのですが、約束の場所に現れたソンジュンは、完璧なイケメンの姿に成長。一方のヘンジは絶賛求職中の身であるうえ、容姿もかつての面影もなくなってしまい、自分に自信が持てず、大親友で美人のハリに自分の身代わりを頼むことに‥。

 

主人公のヘンジは、本作では「綺麗じゃなくなった」「残念な容姿」という設定らしく、一般的な周りの男性の反応は彼女に対してひどく、またファッションも同僚にけちょんけちょんに言われるのですが、赤ら顔も、もしゃもしゃの髪の毛も、なんだかんだ言ってファン・ジョンウムさんのスタイルの良さが際立つファッションも、個人的にはこれはこれでお洒落で可愛い!と思うのですが‥。

ヘンジのチャーミングさ心優しさ、魅力を、ファン・ジョンウムさんがあますことなく好演!彼女のくるくると変わる表情が面白くて、とっても可愛かったです。ドラマ制作者側は、天然パーマに赤らんだ顔、残念なファッションで登場する、普通の女優なら尻込みするようなこのヘンジ役のオファーを引き受けてもらえるのか懸念していたそうですが、第一候補であったファン・ジョンウムさんが快諾してくれたことにインタビューで触れていました。またジョンウムさん自身もインタビューで、このような役には中々出会うことができない、と本作が貴重な機会であったことを語っていました。

 

イケメンに成長していたソンジュン。基本的に興味の無いことに対しては冷酷で毒舌を吐く、一般的な周囲の人達からは煙たがられ距離をとられる、ちょっと(?)「変わった人」。1度集中すると周りが全く見えなくなる、ちょっと抜けてるところがあったり、周囲がヘジンを容姿で判断する中、彼女が初恋の相手だと気付く前から、フラットに(ドライに)人として接するところが、彼のキャラクターを良く表している気がします。

 

 

前作「キルミーヒールミー」ではカジュアルな服が多かったパク・ソジュンさんですが、今回はファッション雑誌の副編集長役なので、ファッションもダンディな綺麗目でお似合い!

 

クールで気難しく、ワーカホリックなソンジュンですが、初恋の相手を未だに思い続けるピュアなところも。好きな人の前では優しくて、愛情表現がまっすぐ。このギャップがたまりません(笑)

 

 

 

ヘジンの大親友ハリ。ヘジンの頼みで、ソンジュンとの再会にヘジンの代わりに行ったことにより、話しはややこしくなってしまいますが、彼女の優しさや義理堅さ、心の成長がストーリーを通してよく表現されていて、とても好感の持てるキャラクターでした。

 

この子がまた可愛くてお洒落!ショートヘアもとってもよく似合っていて、ファッションも素敵なのです。ハリ演じたコ・ジュニさんは、映画「結婚前夜」にも出演していましたよね。こっちの金髪ショートの方が、個人的には好きです♡

 

 

ヘジンを「ジャクソン!」と呼び、何かとからかってばかりのシニョク役。どっかで見た顔だなぁ〜と思ったら、Super Junireのシウォンさんでした。こんなコミカルな役を演じていたのですね!

 

インタビューでチョ・ソンヒ脚本家さんも「シニョクはソンジュンよりもイイ男」の設定だと語っていましたが、まさに!一見冗談ばかりで掴みどころの無い自由人なキャラクターですが、いつも傍でヘンジを見守り、困っている時はさりげなく助けてくれる心優しい人。1人の人間としてヘンジを見つめ彼女に次第に惹かれて行く姿はとても魅力的です。しかもヘジンが容姿を綺麗に変身する前から、彼女の内なる美しさに気付き、綺麗に変身してからも「前の方がいいよ〜」と言ってくる、大変心憎いキャラクターです(笑)

彼のフリーダムなキャラクターに吸い付くようなファッション。ピッタリすぎて違和感ゼロ!スーツを着るシーンも出てくるのですが、それもすごく良く似合ってます〜

 

劇中で本人も言っているのですが、本当に彼の顔は濃い!(笑)その顔で、度々披露してくれた顔芸も最高でした(笑)彼が出てくると、画面がパっ!と明るくなって、とても華やぎます。

実はNGシーンだったという、この「タクアン」名シーン(笑)目がランランとしていて、ヤバイです(笑)

今回このドラマを見て、私の個人的な「変な人(ユニークな人)」アンテナにひっかかった、不思議な周波数を持つシウォン氏。今後の活動も気になります!

 

 

この二人の掛け合いは、いつまでも見ていたいくらい可笑しいです!

 

 

そしてドラマ「キルミー ヒールミー」でも兄弟を演じた、ファン・ジョンウムさんとパク・ソジュンさんの二人の演技は、息がピッタリ

特にこの顔!見ていて微笑ましいカップルです。

 

 

 

 

チェ脚本家はインタビューでこんな風に語っていました。

「15話、『キレイに思われたくなった。他人ではなく、自分自身に』と言うヘジンのシーン。このセリフには“心がきれい”“信念を持って行動する”“夢に向かって走り続ける”など、外見的な美しさだけでなく、もっと広い意味での“キレイ”を伝えたいという思いを込めました」。

 

ファッション雑誌制作現場を中心に繰り広げられる、さまざまな「美しさ」にまつわる、キャラクター達の心の成長物語。それぞれのキャラクターが、かつての自分を自分の力で超えて行く姿はとても清々しく、作品からは制作者側の熱い意気込みと、人生や人を見つめる優しい視点がにじみ出ていました。韓国ドラマの定番(?)である「悪人」が決して出て来ない、というのもこのドラマの特徴の1つかもしれません。

『自分の人生は、助演ではなく主人公を』というメッセージがキラリと光る、とても気軽に観れる、楽しくて幸せな気持ちにさせてくれる、明るいドラマです!

 

 

「彼女はキレイだった」 DVD-BOX1
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