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映画

恥ずかしさなんて捨ててしまえ!
ぶっ飛んでいて優しい映画「スイス・アーミー・マン」

2017-11-16

 

 

「久しぶりに、変な映画を見てしまったー!(いい意味で)」というのが、個人的な正直な感想でした(笑)

映像描写にしても、ストーリーにしても、「こんな映画見た事無ーい!」といった類いのもので、MV出身の監督たちが撮っただけあって、音楽と映像の調和がハマっていて何とも絶妙。(なんと音楽が先に作られて、撮影は後からだった、とのこと!)

 

ハリポッターのハリー役で有名になったダニエル・ラドクリフは、ハリー後果敢に色んな役にチャレンジを続けていることで知られているのですが、そんな彼が今回死体のメニー役を好んで選択した、というのもうずけます!だって、こんな死体役に出会えるのはきっと、役者人生でも1度だけだから‥。彼の死体の演技は、もう本当に上手すぎて、彼以外絶対にこの役はありえない!とさえ感じる程。主人公のハンク役演じた個性派俳優ポール・ダノも、やっぱりこういうナヨっとした繊細な男性がうまい!ピッタリすぎる!(この記事に彼の魅力たっぷり書かれています)

 

 

無人島に遭難した孤独な主人公ハンク(ポール・ダノ)は、孤独に耐えられなくなって、首を吊って死のうとしているまさにその時に、死体メニーが波うちぎわに打ち上げられている様子に気付く。スイス・アーミー・ナイフ=十徳ナイフのごとくさまざまな便利機能を備えた死体メニーと共に、かつて暮らしていた場所へと戻ろうと、旅にでるのですが‥

 

 

話が進むにつれて、ハンクがどんな性格で、これまでどんな生活を送っていたのかが語られるのですが、これがまた切ないのです。死体のメニーとの交流を介して、生きる希望や楽しさを見出してゆくハンク。この人間描写と、下ネタ&死体をつかったハードなユーモア描写とのコントラストが、実に絶妙なバランスで、本作に不思議な奥行きを与えています。

 

 

こちらの写真は監督のダニエル・クワンとダニエル・シャイナート(2人の通称はダニエルズだとか)。2014年に、DJスネークとリル・ジョンの圧倒的人気を誇るミュージック・ビデオ「Turn Down for What」でMTVビデオ・ミュージック・アワードの最優秀監督賞を受賞し、第57回グラミー賞最優秀ミュージック・ビデオ賞にノミネートされたそうですが、このMVを見ると、本作に通じる彼らの下ネタ&ユーモア&リズムのセンスとテイストが垣間みれます。コチラからどーぞ (激しいのでご注意を〜笑)

本作はなんと、24日間で撮り上げたそう!それが可能だったのも、撮影チームの仲の良さやフラットな横の繋がりが作品に良い意味で反映されている、とラドクリフもインタビューで語っていました。そもそもこのユニークなストーリーのアイディアはどこからきたのか?監督たちは、インタビューでこんな風に語っていました。

 

「中学生くらいのころに事実として知ったのは、人は死ぬときに、うんちを漏らし、オナラをしながら死ぬということ。『最悪!』と思いながらも、どこか笑っちゃったんだよね。それを美しく、逆にキャラクターたちが勝利するような物語にできないかという風に思ったんだ。そこからオナラをする死体のアイデアが出てきて、どこか荘厳な話にしていけたら面白いんじゃないかと考えたんだ」

 

本作でくり広げられる下ネタや死体を使った激しい表現は本当に露骨で、映画祭では思わず嫌悪感から席を立つ人もいた‥という話もうなずける内容です。確かに決して「見ていて心地がよい!」とは、個人的にも感じなかったのですが、それでも小道具の使い方、美しいビジュアル画力、音楽とのシンクロ、キャスティング、ストーリー、どれをとっても本当にユニーク。90分にギュっと詰め込まれたノンストップでハイテンションなストーリーは、これまで見た事の無い新しい世界へと私たちを連れて行ってくれると同時に、普遍的なメッセージを残してくれます。

それは、恥ずかしさや自分の奇妙な部分を隠す事によって、「生きにくくなること」や「愛を遠ざけてしまう」、ということ。「恥ずかしさなんて捨ててしまえ!」そんなメッセージが伝わって来る作品でした。

 

 

 

オフィシャルHPも実に良いできばえです(笑)

 

スイス・アーミー・マン(字幕版)
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